「・・・はぁっ・・・」


立っているだけで、もう辛い。

わたしは静かにその場に腰を下ろした。


・・・そんな楽しい日々のなかでも、酷な事実を忘れていたわけではない。


未来のないわたしが、先には進めないわたしが、

輝かしい未来に向かって進んでいくみんなの隣を歩くことが難しいことを。


・・・だから、わたしとみんなはいずれわかれる。


その時が "別れ" だとばかり思っていた。

だけど違った。


わたしと彼らは、生まれた時から "分かれ" ていた。


将来に向かって進む道が、どうであるのか。

待ち受けているのが暗い先なのか、光のある先なのか。


気づいてしまった、だけど・・・。



『凜』



まだ、一緒に居られると思っていた。


彼の進むべき道を、夢を、希望を見つけて、精一杯エールを送りたいと願っていた。


この生命が尽きるときまで、そばに居られると思っていた。


それはわたしだけだったのかな・・・。


ねぇ、きぃくん。


わたしはもうすぐ18歳になるよ。


でもね、きぃくんが居ないんだったら、わたし


18になんか、ならなくてもいい。