ゆっくりドアのほうに目線をやると、そこにはいつものように腕組みをして目を閉じた先輩が、いた
やっぱり、かっこいい
顔を見たらやっぱり少し躊躇ってしまう
寝ているのに話しかけてもいいのか
無視されるんじゃないのか
忘れられてるんじゃないか
そんな考えがぐるぐると駆け回る
『おはようございますくらいいっても、ばち当たんないよ』
うみが言ってくれた言葉が頭で繰り返される
そうだ、せっかく背中を押してくれたもん
挨拶くらいなら
私は駅で止まったと同時につり革を離し、ゆっくり先輩の目の前に移動する
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…