『次は〜・・・』
アナウンスが流れて次の駅に止まる
プシューっとドアが開くと同時に次々と人が流れ込んでくる
さっきよりも窮屈になってきた電車内
私は鞄を少し前にずらし、さっきよりもしっかりつり革を掴む
さっきまでは少し周りに隙間のあったけど、今は周りに生徒だらけだ
降りる駅が近づくにつれて学生が増えていく
私が降りる駅は私が通っている学校の他にも利用してる他校の生徒も多い
同じ制服の生徒や他校の制服が交わる
『……っ!』
私はそんな中でもすぐに「彼」のことを見つけてしまう。もうこれは一種の特技といってもいいくらいだ
彼はいつも最後の最後に乗り込んできてドアの近くの手すりに寄りかかる
そして腕を組んだと思ったら目を閉じる
いつもの光景、いつもの仕草だが、そんないつもがかっこよく思ってしまう