「いや、別にいいよ」

怪我なくてよかったなという優しい言葉も添えてくれる先輩

こんなことがあるなんて
きっと今日の占いは1位かもしれない

でも、心の準備も出来てるはずもなく余裕なんてなくてまともに言葉が出てこない


「お前ナイスじゃん、かっこい〜」


先輩の横からひょこっと顔を出したふわふわにセットされた髪に垂れ目な目が可愛らしい男子

同じ3年生なのだろう
先輩に肩を回しニヤニヤと微笑んでいる


「ってか、可愛い姫助けたじゃんか」


「いや、そんな…」


私はその発言に余計恥ずかしくなる
先輩が私に視線を移す

きっと私の顔は真っ赤だろう
暑くて仕方がない
恥ずかしい

「ほ、本当にありがとうございました!し、失礼します!」


さっきの男子達同様、勢いよく頭を下げ、先輩を見る事なくその場から逃げるように図書室に向かう