弱くて綺麗な女をイジメていると理解しているのに、ゾクゾクするような快感があった。


元々俺は罪悪感を抱く事が少ない人間だった。


子供の頃も仲のいい友人がイジメのターゲットになってもなにも感じなかった。


弱いやつがやられるのは自然界での鉄則だ。


友達を助けてやらない俺は随分と責められたけれど、それでも関係なかった。


次のターゲットにされるのが怖いのかと言われた時には、さすがに腹が立って発言した相手を殴り飛ばした。


俺がイジメなんかに屈すると思っているのかと、倒れた相手を見下した。


それほどの度胸と力を持っていても友人を助けようとしない俺を見て、他の連中は離れて行った。


きっと、俺のことを恐れていたのだろう。


なにを考えているのかわからない、化け物だと思われていたかもしれない。


自分の手で友江を殺した時、俺は当時の出来事が走馬灯のように蘇って来た。


確かに俺は化け物だったのかもしれない。


そして友江を殺したその瞬間、俺の力は爆発したのだ。