「畠山君はサッカー部だから知ってると思うけど、館下先生は昨日緊急搬送されたの。今日はまだなんの連絡もないけれど、来るかどうか……」


それもそうだ。


昨日あんなことがあったばかりだから、館下先生はしばらく休むかもしれない。


あたしたちは保険の先生に礼を言い、ひとまず職員室を離れることになった。


「サッカー部の部室に行けば、館下先生の住所がわかる」


A組へ歩きながら、知樹が言う。


「館下先生の家まで行って、また聞いてみる?」


あたしが知樹へ向けてそう聞いた。


「それもいいかもしれない。でも、館下先生が事実を話してくれるかどうか……」


知樹がそこまで言った時だった。