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誰かが呼んでくれた救急車が到着した時、あたしたち4人と館下先生は校舎裏の倉庫の中にいた。
館下先生の顔色は悪く、まだ呼吸が荒い。
だけどこのまま救急車で運ばれてしまうと話しが聞けなくなってしまうのだ。
体育館倉庫の薄明りの中、あたしは館下先生にさきほどのエコー写真を見せた。
「これ、なんの写真ですか?」
そう聞くと、館下先生は返事をせずに視線を逸らせた。
代わりに知樹へ向けて「お前、こんなことしてたらレギュラー入りできないぞ」と、脅しかけている。
一瞬知樹が震えたのがわかった。
サッカーを中心に生活をしてきた知樹からすれば、一番恐れていた言葉だろう。
「このことと、知樹のサッカーについては関係ないはずです」
あたしは強い口調で言った。
「そうですよ? あたし、この場面を録画してますから」
美奈がスマホで先生を写して言った。
後から面倒なことにならないように録画しておこうというのは、直弘の案だった。
誰かが呼んでくれた救急車が到着した時、あたしたち4人と館下先生は校舎裏の倉庫の中にいた。
館下先生の顔色は悪く、まだ呼吸が荒い。
だけどこのまま救急車で運ばれてしまうと話しが聞けなくなってしまうのだ。
体育館倉庫の薄明りの中、あたしは館下先生にさきほどのエコー写真を見せた。
「これ、なんの写真ですか?」
そう聞くと、館下先生は返事をせずに視線を逸らせた。
代わりに知樹へ向けて「お前、こんなことしてたらレギュラー入りできないぞ」と、脅しかけている。
一瞬知樹が震えたのがわかった。
サッカーを中心に生活をしてきた知樹からすれば、一番恐れていた言葉だろう。
「このことと、知樹のサッカーについては関係ないはずです」
あたしは強い口調で言った。
「そうですよ? あたし、この場面を録画してますから」
美奈がスマホで先生を写して言った。
後から面倒なことにならないように録画しておこうというのは、直弘の案だった。