「永遠がなかなか来てくれないから迎えに来ちゃった」
にっこり、と笑う莉緒ちゃん。
永遠くんは驚く様子もなく、慣れているように残りのアイスコーヒーを飲み切って。
それからそのカップを持って立ち上がる。
「悪い。俺行くわ」
「あ……、うん」
私は手元に残ったフラペチーノを見る。
嬉しそうに永遠くんの腕に抱きつく莉緒ちゃん。
「わ、私ちょっと買い物してから帰ろうかな」
「……そっか、じゃあまたな。今日はお疲れ」
そのまま、腕を絡める莉緒ちゃんを連れたまま。
アイスコーヒーの入っていたカップをゴミ箱に捨てて、カフェを出ていく永遠くん。
その綺麗な髪が、外に出たせいで太陽の光に透けてもっと綺麗に見える。
他の女の子と歩く、その背中すら好きだなんて。きみは、ずるいね。