「あんた食べ物何が好き?」


「たべもの…?」


「そう、持ってきてくれるってさ」


愕然とした。
たしかにお腹はすく時間だけど、私の小さな期待が音も立てず消えていくのが分かった。
解放はまだ遠い。


「…何もいらない」


「んじゃあピザでいいか」


ピザ、と一言言うとその人は勢いよく電話を切った。

早く助けてほしい。
私が何をしたの?
どうして私なの?

世の中にはもっと悪い事してる人がいっぱい居るのに、なんで私が選ばれたの。