数年後


私は、刑務所の前で人を待っていた。

重い扉が開くと、人が警官へ会釈をし、歩いてくる。



彼がこちらに気づき、信じられないと驚いて近づいてきた。



「きちんと償ったんだね」


「…待ってるなんて、思わなかった」



にっこりと笑って、償い終えた彼の手を握りしめ私達は歩いた。


あの小さな部屋で、出会った事を思い出しながら…




END