「でも、そんなに…辛そうにしていると、どうして良いかわからない…良い気味だなんて…思えない…」


どうしてそんな事を言ったんだろう。
私は自分自身の言葉が信じられない。
けれど、本音だった。
どうしてあげたら良いかわからない。
この人の悲しい瞳を、癒やす方法がわからない。



「…そうだな…俺は…本当に悪い事をした」


彼は銃をソファーへ投げ、瞳から流れる涙を必死に拭っていた。
私はその涙を側にあったタオルでふいて、彼を抱きしめた。

きっとそれが、私の最善だった。