今夜は一人でいたくない。
恵梨佳さんが言った。

このまま流れにこの身を寄せるべきだろうか。
恵梨佳さんのあの柔らかい唇の感触がまだ残っている。

気が付けば、僕は恵梨佳さんの部屋の中にいた。
「私、先にシャワー浴びてくるから、ちょっと待っててね。冷蔵庫にあるビール先に飲んでいいよ」
「あ、すみません」
物凄い緊張感が僕を襲っていた。
女性の部屋に入るのは美野里の時以来だからだ。
始めて美野里の部屋に通された時のことを思い出していた。