「亜崎さんどうかなされました?」
彼女はそっとささやくような声で聞いてきた。
「あ、いえ。僕じゃないんですけどね。今日はバイト先の人がちょっと怪我しましてその付き添いです」
「そうなんですか。あれから亜崎さんの方は大丈夫でしたか?」
「ええおかげさまで、もう大丈夫ですよ。入院の際はお世話になりました」
「いいえそんな、私も亜崎さんには1回だけでしたし、入院も一晩だけでしたからお世話のうちにも入りませんよ」
にっこりとほほ笑む鶴見さんのその笑顔は、本当に美野里を思い出させてしまうほど似ていた。
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