まさか今日1日ずっと寝てたとか?


ちょっとでも、文化祭に来てくれるかなって期待してたのに。


わたしだけが楽しみにしてたのがバカみたいじゃん。


先輩が眠るベッドの上にひょいっと乗って、


眠ってる先輩の頬をむにっと引っ張ってやった。



「……ん、なに」


閉じていた目が、ゆっくり開いた。


声が眠たそう。
おまけに起きたばかりだから、ちょっぴり機嫌が悪そう。



「もう夕方ですよ」


「……ねむ。まだ起きたくないんだけど」


なんて言いながら、わたしのお腹に顔を埋めてギューッてしてくる。



「文化祭もう終わっちゃいましたよ」


「別に興味ないし」


「せっかく最後の文化祭だったのに」


わたしは楽しみにしてたのに。
本当なら先輩と回りたかったのに。



「……杞羽拗ねてる?」


「拗ねてます、よ」