「お前は一緒に回りたくねーの?」
「ま、回りたいけど……」
「んじゃ、俺なんかと一緒にいる場合じゃねーだろ」
「でも千里を誘ったのはわたしだし、ちゃんと案内しないといけないかなぁみたいな」
それに、暁生先輩のことだからたぶん来ないだろうし。
「杞羽がそれでいいなら俺はいいけど」
「うん、大丈夫」
すると、千里が突然ジーッとわたしの顔を見たあと、なんでかハッとして急に真っ赤になってる。
「え、千里どうしたの、なんか顔赤いよ!?」
「……っ、いや、つか……お前なんか今日いつもと雰囲気違う」
えっ、今さら!?
もう会ってから結構時間経ってない!?
「クラスの子が髪とかメイクとかやってくれたから、それでちょっと違う…のかな」
「いや、ちょっとどころじゃねーだろ。いつもの倍可愛くなってんじゃん」