制服姿で。
優しい笑顔を見せて。
「可愛い」なんて言って。
もう、龍生くんの隣は私のものじゃないの?
涙が止まらない。
泣きたくなんてないのに。
涙と一緒にこぼれてしまいそう。
龍生くんがくれた言葉も。
笑顔も。
手のぬくもりも。
私の恋心も。
だけど。
涙は次々とこぼれ落ちていく。
『別れよう』
本当は、ほんの少しの予感があった。
だんだん減っていくメッセージのやり取りや、デートの約束。
あんなふうに笑ってもらえたの、いつが最後だろう?
でも。
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