「キッカケはどんなでも


好きになるかもしれないじゃん。


何が変わるかなんてわからないじゃん」



うつむいたまま柚季が言った。



「何だそれ。お前そんなカンタンなの」



呆れた声の五十嵐。




そうだよ。



あんなに、あんなに文句いってたくせに。



キスひとつであんたに恋しちゃった。