言葉が出ない柚季を五十嵐が見つめる。 「何色気づいてんの」 心臓がズキってした。 なんで、そんなこというの? 私はただ、五十嵐に 泣きそう。 さっきのこと? それとも私が・・・。 「ライン交換しただけだもん」 五十嵐に誤解されたくないよ。 「誰と」 「陸部の後輩の子だけど」 「名前もでてこないようなヤツとかよ」 ばかにしたように五十嵐が言った。