ぜいぜい息が荒い私。
涼ちゃんはキョトンとして立ち止まっている。

そんな私たちの隣を、見るからに優等生な中学生の男の子3人組が、鬱陶(うっとう)しそうに咳払いなんかしながら歩いて行く。

車も走ってる。
犬の散歩をしているおじいさんもいる。



長年の恋心を、全くムードがないまま大声で怒鳴って伝えてしまった……。



「……桃ちゃん」
「な、何よ」

涼ちゃんはステキな笑顔を見せて、
「まったまた〜〜〜!冗談はやめてよー」
と私の肩を軽く押した。


え!?


何、その反応。

こっちは真剣だっつーの!!


「まぁ、でもオレも悪かったよね。ケータイ探してモタモタしてたから遅くなっちゃったし」