「はい、凉くんあーん…」
切り分けられたローストビーフを凉くんのお口に運ぶ。
「ん…、ありがとう乃愛ちゃん」
もぐもぐと凉くんのお口が動く。
乃愛もお口を開けてあーんをねだった。
「ふふっ…乃愛ちゃんは可愛いなぁ…ほら、あーん?」
「はむっ……美味しい~」
「あー…良かった。張り切って作ったかいがあったよ」
「これからも乃愛のためだけにお料理作ってね?」
「もちろん」
凉くん大好き!
乃愛は凉くんに抱きついた。
「あは、僕も乃愛ちゃん大好き」
「乃愛も、凉くんのためだけにお菓子作り続けるからね?…今日のクリスマスケーキも頑張ったんだから!」
乃愛の得意な事はお菓子作り。
付き合いだしてからは毎年、凉くんと過ごすクリスマスには乃愛がケーキを作っていた。
昔はホットケーキミックスを使った簡単なカップケーキしか作れなかったけど、今は違う。
お店のと変わらないくらいのケーキだって作れちゃうんだから。
「今年は凉くんの好きなタルトにしたんだよ。期待しててね!」
「本当?嬉しいな、覚えててくれたんだ」
「えへへ、ほめて~」
「よしよし、乃愛ちゃんはスゴいね」
乃愛、凉くんからほめられるのって大好き。
来年もタルトにしようかなぁ。
凉くんの喜ぶお顔が見たいもん!
晩ご飯を食べ終わり、凉くんがケーキを冷蔵庫から取り出して切り分けてくれた。
乃愛作のフルーツタルトを食べていると、凉くんが乃愛を手招きした。
「乃愛ちゃん、ちょっといいかな?」



