「……はぁ」
別に普段とはなんら変わらない日常なはずなのに、どうしてこんなにも溜息が溢れてしまうんだろう。
一人プリントの山を両手一杯に抱えて歩きながら向かう先は生徒会室だった。一年生である私が雑用的な意味でたくさん働く事は分かっていたけど、分かっているから辛くないってわけではなかった。
《小森さーん! これもお願いねー!》
《小森さんこっちもお願いね!》
《小森さんはなんでもやってくれるね!》
終わらせた途端に追加される仕事の山、なんでもやってくれるねと皆は言うけど、本当はやりたくなかった。
最初の頃は上級生の言うことは逆らっちゃいけないって思いと新人だからって思いで請け負っていたけど、次第に私も分かるようになっていた。
生徒会役員達にとって、彼女達にとって私は、小森沙耶は都合の良い道具なんだと。
ただ仕事を人より少し多く振られているだけで暴言とかは吐かれてなんかいない。生徒会の中でいじめられている訳でもないけど私の気持ちは曇ったままだった。
生徒会室に着くとやはり誰も残っちゃいなかった。プリントの山を机の上に置いて、ようやく私も雑務から解放されて家路への帰路へと着くことができた。
生徒会に入ってから友達と一緒に帰れる時間は減っていた。
今までずっと一緒に居たから、その反動が私の心をより暗くさせていた。前までは友達複数と揃って並んで歩いてあーでもないこーでもないって笑い合って、たまにどこかに寄って買い食いしたりして、一緒に眺める夕陽に見惚れて楽しくて、あっという間に時間は過ぎていった。けど今は帰り道がより長く、より退屈に感じてしまっていた。
「……はぁ」
また、溜息が溢れてしまった。溜息を零したって気が滅入っていくだけで悪循環でしかないけど、普段明るい言葉を交わしている親友は隣にいないから、私の口から出るのはやっぱり溜息だけだった。
普段の帰るルートとは違うルートを歩き、ごく稀に来る河川敷へと訪れていた。川の流れの音が私の心のざわつきをかき消してくれる気がして、そんな儚い思いを抱きながら芝生の上に腰を下ろした。
流れる川の水面に反射する夕陽が煌びやかで美しかった。それでも、私の心が晴れることはなかった。ただ、そんな煌びやかな水の流れを見守りながら、頬に伝う雫が一粒、そして二つ粒と流れた。その時に、私に向けられた音が一声聞こえてきた。
「な〜んで泣いてるの?」
「へ……? え……!?」
彼に言われて私はその時始めて自分が泣いている事に気がついて急いで涙を拭った。制服の袖を使って目元をゴシゴシと擦って涙を無理やり止めようとした。
「そんな強く擦ったら目が傷ついちゃうよ」
そう言って彼は私の目の前に真っ白のハンカチを見せて、私の手の上に乗せてくれた。
その時はにかんだ笑顔に、私の心は今までにないくらい跳ね上がった。
「あ、ありがとう、ございます……」
私は彼にそう言って渡されたハンカチでゆっくりと、優しく目元を拭った。
彼はそのまま私の隣に腰を下ろして、スーパーの袋だろうか? そんな袋の中から缶の飲み物を私に渡してくれた。
「はい、コレあげる」
「あ、あの……」
「あぁ、お金はいいよ! 俺の奢りってことで!」
そう言って彼は袋からもう一つ私と似た様なもの缶の飲み物を取り出して、プルトップ部分を開けて飲み始めた。
私はそんな彼の様子を見ながら同じ様にプルトップ部分を開けて乾いた喉にその液体を流し込んだ。
ヒンヤリと冷たくて乳酸菌飲料の様な甘い味がした後にほんのりと苦い味がした。
飲んだことがある様で初めて飲む味に困惑しながらも、私の感想は素直に美味しいと感じる事が出来た。
「美味しいですね、この飲み物」
「おっ、キミも分かるんだ!? この味の良さが! ソレお酒だけど!」
「え……? えぇ!?」
彼にそう言われて私は飲みかけの缶をよく見てみると、そこには確かにお酒という文字が、二十歳になってからと言う文字がハッキリくっきりと書かれていた。
「美味しいよな、お酒って!」
私が驚愕の表情をしている横で満面の笑みで私にそう言ってきた彼。見た目は私とそんな変わらないくらいの年齢だろうから、もしかすると未成年かもしれない。
「あの……貴方は高校生?」
「ん? あー、俺別に高校は通ってないんだよ。高校に通ってたら3年生だな」
どちらにせよ、彼が未成年だと言うことは分かった。私は飲みかけの缶を彼に突き返した。お酒は二十歳になってからと法律でも決まっている事だし、私が飲んではいけない飲み物で……私だけじゃなくて彼にとってもそれは同じ条件だった。
「これ、お返しします」
「いや、飲みかけ渡されてもな〜、間接キスになっちゃうじゃん!?」
「い、言わないでください……! それに、未成年でお酒を飲む事はダメな事じゃないですか」
「知ってるよ。だからこうやってコソコソ隠れて飲んでるんだよっ!」
彼のテンションは相変わらず高くて、法を犯している事に対しての罪悪感などは一切見受けられなかった。
「そんな事、イケナイ事なのに……」
「キミもさっき飲んじゃったから同じだよ。ってそんな話をしたいんじゃなくってさ、なんかあったの?」
「え……?」
お酒を飲んでしまった事で頭がいっぱいになり忘れていた事を彼の発言でまた思い出してしまった。先程までの少しだけ強気な私はもうどこにもいなくて、あの時の感情と同じ、あの時の思いと同じ、あの時の切なさと同じ感覚が私を包み込んでいた。
別に誰かに話したかった訳でもなくて、誰かに聞いて欲しかった訳でもないけど、今までの事、辛かった日々の事を彼に打ち明けた。
お酒の酔いのせいなのかどんどん私の口からは情報が漏れてしまい、時折口汚ない言葉を使ってしまっていた。
バカとか、アホとか、人の事もっと考えてとか、色々と感情が湧いてくる。そんな私の個人的な思いの話なのに彼は親身になって聞いてくれた。途中で質問を飛ばすでもなく、横槍を入れる訳でもなくて、ただ私の横に座って私の言葉に耳を傾けて、うんうんと頷いてそうなんだと言ってくれて、辛かったねって言葉をかけてくれた。
現状で何か変わった事がある訳じゃないし、ただ話を聞いてもらったってだけなのに、私の心に染み付いていたモヤモヤが少しだけ晴れた気がした。そんな些細な事だったけど、私にはとても重要で意味があることの様に思えた。
しばらく話を聞き続けた彼は私にこんな事を言ってきた。
「キミは頑張り過ぎるんだよ」
「そう、ですかね……」
「たまにはさ、休んでもいいじゃん? じゃないと疲れちゃうよ」
「そう、ですね……」
そう言って彼は突然立ち上がり、大きく息を吸い込んだ。そして、大きな声で一言、叫び出した。
「バカやろーーーー!!!!」
「えぇ!? ちょ……えぇ!?」
私は彼の突然の行動に驚きを隠せなかった。いきなり立ち上がりいきなり叫び出した彼の意図がまったく分からなかった。
「こう言えるなら初めから落ち込んでなんかいないよね」
確かに、彼の言う通りだった。嫌な理由もダメな理由もハッキリと、しっかり言葉を紡いで断れれば何も問題はなかった。
私に足りてない部分はそこだった。安請け合いして自分で自分を塞ぎ込んでいるだけに過ぎなかった。
「でも、キミが全部悪い訳じゃないよ。その先輩達だって悪いよ。でも、キミは変わるべきだと俺は思うな!」
「変わるべき、ですか?」
「そう、キミはもっと自分の為に行動するべきだよ。理屈とか常識とか、こうしなきゃいけないとかそれが普通とか取っ払ってさ」
犯罪を犯す事を正しいと呼べって事なのだろうか? でも、私は彼のその言葉に、声音に、表情に吸い込まれていた。
犯罪は確かにイケナイ事だけど、常に正しくあろうとしなくてもいい、ずっと良い子でいなくていいと解釈したら、不思議と心の中のモヤモヤが取れてスッキリしていくのを感じた。
「とりあえずさ、この飲みかけのお酒飲んじゃってよ。改めて、乾杯しよーぜ!」
そう言って彼がもう一度私にお酒の入った缶を、先ほど拒否した飲み物を渡してきた。私はソレを笑顔で受け取った。
彼が差し出してきた缶に私の缶をぶつけて二人して乾杯と言って一気に飲み干した。甘い、甘いそのは私の喉に、心にどんどん染み込んでいく。
初めて、法を犯した。初めて、良くない事をした。けど、気分は良いモノだった。
「そうそう、その笑顔だよっ!」
「はい?」
「女の子のは笑ってなくっちゃねっ!」
そう言って彼はまたしても私に微笑みかけた。今日会った中で1番の笑顔を私に見せてくれた。だから私も咲かすんだ。彼が変えてくれた私の価値観を、少しだけ前に進めそうになった事へのお礼を込めて、ひまわりの花が太陽に向かって微笑む様に、私は彼と言う名の太陽に向けて
笑顔と言う名の花を咲かせた。
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彼との出会いはこんな感じだった。お世辞にも、正しい行いだったとは思えない。けれど、今の私を作り上げているキッカケになった事は間違いないし、彼と出会えた事に後悔なんてしていない。
真面目だった私と不真面目な彼が出会ったその日から私の景色はモノクロの世界から明るく色づいていく。
この物語はそんな私と彼が一緒に過ごした、不真面目な日常を描いた物語です。
別に普段とはなんら変わらない日常なはずなのに、どうしてこんなにも溜息が溢れてしまうんだろう。
一人プリントの山を両手一杯に抱えて歩きながら向かう先は生徒会室だった。一年生である私が雑用的な意味でたくさん働く事は分かっていたけど、分かっているから辛くないってわけではなかった。
《小森さーん! これもお願いねー!》
《小森さんこっちもお願いね!》
《小森さんはなんでもやってくれるね!》
終わらせた途端に追加される仕事の山、なんでもやってくれるねと皆は言うけど、本当はやりたくなかった。
最初の頃は上級生の言うことは逆らっちゃいけないって思いと新人だからって思いで請け負っていたけど、次第に私も分かるようになっていた。
生徒会役員達にとって、彼女達にとって私は、小森沙耶は都合の良い道具なんだと。
ただ仕事を人より少し多く振られているだけで暴言とかは吐かれてなんかいない。生徒会の中でいじめられている訳でもないけど私の気持ちは曇ったままだった。
生徒会室に着くとやはり誰も残っちゃいなかった。プリントの山を机の上に置いて、ようやく私も雑務から解放されて家路への帰路へと着くことができた。
生徒会に入ってから友達と一緒に帰れる時間は減っていた。
今までずっと一緒に居たから、その反動が私の心をより暗くさせていた。前までは友達複数と揃って並んで歩いてあーでもないこーでもないって笑い合って、たまにどこかに寄って買い食いしたりして、一緒に眺める夕陽に見惚れて楽しくて、あっという間に時間は過ぎていった。けど今は帰り道がより長く、より退屈に感じてしまっていた。
「……はぁ」
また、溜息が溢れてしまった。溜息を零したって気が滅入っていくだけで悪循環でしかないけど、普段明るい言葉を交わしている親友は隣にいないから、私の口から出るのはやっぱり溜息だけだった。
普段の帰るルートとは違うルートを歩き、ごく稀に来る河川敷へと訪れていた。川の流れの音が私の心のざわつきをかき消してくれる気がして、そんな儚い思いを抱きながら芝生の上に腰を下ろした。
流れる川の水面に反射する夕陽が煌びやかで美しかった。それでも、私の心が晴れることはなかった。ただ、そんな煌びやかな水の流れを見守りながら、頬に伝う雫が一粒、そして二つ粒と流れた。その時に、私に向けられた音が一声聞こえてきた。
「な〜んで泣いてるの?」
「へ……? え……!?」
彼に言われて私はその時始めて自分が泣いている事に気がついて急いで涙を拭った。制服の袖を使って目元をゴシゴシと擦って涙を無理やり止めようとした。
「そんな強く擦ったら目が傷ついちゃうよ」
そう言って彼は私の目の前に真っ白のハンカチを見せて、私の手の上に乗せてくれた。
その時はにかんだ笑顔に、私の心は今までにないくらい跳ね上がった。
「あ、ありがとう、ございます……」
私は彼にそう言って渡されたハンカチでゆっくりと、優しく目元を拭った。
彼はそのまま私の隣に腰を下ろして、スーパーの袋だろうか? そんな袋の中から缶の飲み物を私に渡してくれた。
「はい、コレあげる」
「あ、あの……」
「あぁ、お金はいいよ! 俺の奢りってことで!」
そう言って彼は袋からもう一つ私と似た様なもの缶の飲み物を取り出して、プルトップ部分を開けて飲み始めた。
私はそんな彼の様子を見ながら同じ様にプルトップ部分を開けて乾いた喉にその液体を流し込んだ。
ヒンヤリと冷たくて乳酸菌飲料の様な甘い味がした後にほんのりと苦い味がした。
飲んだことがある様で初めて飲む味に困惑しながらも、私の感想は素直に美味しいと感じる事が出来た。
「美味しいですね、この飲み物」
「おっ、キミも分かるんだ!? この味の良さが! ソレお酒だけど!」
「え……? えぇ!?」
彼にそう言われて私は飲みかけの缶をよく見てみると、そこには確かにお酒という文字が、二十歳になってからと言う文字がハッキリくっきりと書かれていた。
「美味しいよな、お酒って!」
私が驚愕の表情をしている横で満面の笑みで私にそう言ってきた彼。見た目は私とそんな変わらないくらいの年齢だろうから、もしかすると未成年かもしれない。
「あの……貴方は高校生?」
「ん? あー、俺別に高校は通ってないんだよ。高校に通ってたら3年生だな」
どちらにせよ、彼が未成年だと言うことは分かった。私は飲みかけの缶を彼に突き返した。お酒は二十歳になってからと法律でも決まっている事だし、私が飲んではいけない飲み物で……私だけじゃなくて彼にとってもそれは同じ条件だった。
「これ、お返しします」
「いや、飲みかけ渡されてもな〜、間接キスになっちゃうじゃん!?」
「い、言わないでください……! それに、未成年でお酒を飲む事はダメな事じゃないですか」
「知ってるよ。だからこうやってコソコソ隠れて飲んでるんだよっ!」
彼のテンションは相変わらず高くて、法を犯している事に対しての罪悪感などは一切見受けられなかった。
「そんな事、イケナイ事なのに……」
「キミもさっき飲んじゃったから同じだよ。ってそんな話をしたいんじゃなくってさ、なんかあったの?」
「え……?」
お酒を飲んでしまった事で頭がいっぱいになり忘れていた事を彼の発言でまた思い出してしまった。先程までの少しだけ強気な私はもうどこにもいなくて、あの時の感情と同じ、あの時の思いと同じ、あの時の切なさと同じ感覚が私を包み込んでいた。
別に誰かに話したかった訳でもなくて、誰かに聞いて欲しかった訳でもないけど、今までの事、辛かった日々の事を彼に打ち明けた。
お酒の酔いのせいなのかどんどん私の口からは情報が漏れてしまい、時折口汚ない言葉を使ってしまっていた。
バカとか、アホとか、人の事もっと考えてとか、色々と感情が湧いてくる。そんな私の個人的な思いの話なのに彼は親身になって聞いてくれた。途中で質問を飛ばすでもなく、横槍を入れる訳でもなくて、ただ私の横に座って私の言葉に耳を傾けて、うんうんと頷いてそうなんだと言ってくれて、辛かったねって言葉をかけてくれた。
現状で何か変わった事がある訳じゃないし、ただ話を聞いてもらったってだけなのに、私の心に染み付いていたモヤモヤが少しだけ晴れた気がした。そんな些細な事だったけど、私にはとても重要で意味があることの様に思えた。
しばらく話を聞き続けた彼は私にこんな事を言ってきた。
「キミは頑張り過ぎるんだよ」
「そう、ですかね……」
「たまにはさ、休んでもいいじゃん? じゃないと疲れちゃうよ」
「そう、ですね……」
そう言って彼は突然立ち上がり、大きく息を吸い込んだ。そして、大きな声で一言、叫び出した。
「バカやろーーーー!!!!」
「えぇ!? ちょ……えぇ!?」
私は彼の突然の行動に驚きを隠せなかった。いきなり立ち上がりいきなり叫び出した彼の意図がまったく分からなかった。
「こう言えるなら初めから落ち込んでなんかいないよね」
確かに、彼の言う通りだった。嫌な理由もダメな理由もハッキリと、しっかり言葉を紡いで断れれば何も問題はなかった。
私に足りてない部分はそこだった。安請け合いして自分で自分を塞ぎ込んでいるだけに過ぎなかった。
「でも、キミが全部悪い訳じゃないよ。その先輩達だって悪いよ。でも、キミは変わるべきだと俺は思うな!」
「変わるべき、ですか?」
「そう、キミはもっと自分の為に行動するべきだよ。理屈とか常識とか、こうしなきゃいけないとかそれが普通とか取っ払ってさ」
犯罪を犯す事を正しいと呼べって事なのだろうか? でも、私は彼のその言葉に、声音に、表情に吸い込まれていた。
犯罪は確かにイケナイ事だけど、常に正しくあろうとしなくてもいい、ずっと良い子でいなくていいと解釈したら、不思議と心の中のモヤモヤが取れてスッキリしていくのを感じた。
「とりあえずさ、この飲みかけのお酒飲んじゃってよ。改めて、乾杯しよーぜ!」
そう言って彼がもう一度私にお酒の入った缶を、先ほど拒否した飲み物を渡してきた。私はソレを笑顔で受け取った。
彼が差し出してきた缶に私の缶をぶつけて二人して乾杯と言って一気に飲み干した。甘い、甘いそのは私の喉に、心にどんどん染み込んでいく。
初めて、法を犯した。初めて、良くない事をした。けど、気分は良いモノだった。
「そうそう、その笑顔だよっ!」
「はい?」
「女の子のは笑ってなくっちゃねっ!」
そう言って彼はまたしても私に微笑みかけた。今日会った中で1番の笑顔を私に見せてくれた。だから私も咲かすんだ。彼が変えてくれた私の価値観を、少しだけ前に進めそうになった事へのお礼を込めて、ひまわりの花が太陽に向かって微笑む様に、私は彼と言う名の太陽に向けて
笑顔と言う名の花を咲かせた。
▼
彼との出会いはこんな感じだった。お世辞にも、正しい行いだったとは思えない。けれど、今の私を作り上げているキッカケになった事は間違いないし、彼と出会えた事に後悔なんてしていない。
真面目だった私と不真面目な彼が出会ったその日から私の景色はモノクロの世界から明るく色づいていく。
この物語はそんな私と彼が一緒に過ごした、不真面目な日常を描いた物語です。