ダダダダダダッ…
「ママァー!!りゅりゅ
隆太がオオ…オーディション受かったってぇ!」
「知ってるわよ♪
隆ちゃん良かったわね〜
さすがママの子!」
「まあなっ」
…あたしもママの子
なんですけど。
……どうせ普通だけ
どねぇー!!
「あら、隆ちゃん
準備できたの?」
ママが笑顔で隆太に
聞いてる。
…確かに隆太の格好。
めっちゃ気合い入って
るんですけどっ。
「おう!愛斗さんに
会うんだもんな〜!
すげー緊張だよ〜」
「愛…斗?」
とっさに声が出てし
まった。
だってだって愛斗って
愛愛愛愛…愛斗って!
「ちゃんと挨拶して
くるのよ!
これから一緒に歌って
行くんだからー♪」
…歌う!?
ちょちょちょ待て。
「愛斗って?」
一回流されたけど、
もう一回聞いてみる。
「今更何だよ。
愛斗って言ったら
桜井愛斗しかいない
だろーがよ」
隆太が冷たい視線を
向けながら言った。
「晶乃ちゃん大ファン
じゃなかった〜?」
「…うんっ」
嘘でしょ!?
あの愛斗が大好きな
愛斗がうちの弟と歌う?
……頭ついてかない。