施設の職員さんはいつも忙しく動いていて、何も指示されずどうしていいかわからない時も多くありました。しかし、その分させてもらえることも多いのです。

着脱介助やポータブルトイレの掃除、食器の配膳におやつの準備など、あっという間に一日は過ぎていきます。

職員さんは私に色々なことを教えてくれました。その言葉は今でも心に残っています。

「大切なのは、利用者さんをしっかり観察すること。いつもと様子が違うなとか変化に気付けること。例えば、おむつ介助や入浴介助の時に床ずれができかけていたら、ちゃんと処置をしないと大変なことになるから」

「利用者さんは、百人いたら百人違う接し方です。一人一人にあった介助をします」

「利用者さんたちは、実習生のことも職員として見ています」

その言葉は、将来介護の世界で働く上で役に立つものばかりでした。私はその言葉を福祉の宿題の作文に書き、忘れないようにしようと決めました。