学校に行こう。

もう一度そう思ったのは、事故から2週間が経ってからだった。

川崎は、私のせいで川崎の命を落とした。
でも、裏を返せば、川崎は私の命を救ってくれたのだ。

そんな大切な命の一瞬を、部屋に塞ぎ込むだけで逃してはいけない。
そう思ったのだ。

私は朝、6時に起きて、ご飯を食べて、花に水をやって、部活の用意をした。
今日は水曜日だけど、部活があるらしい。

あの日も、部活があったら、川崎は死ななくてもよかったのかな。

……ダメだ、何につけても川崎のことを思い出してしまう。

私は考えを振り切るように、家を出た。