「だから精一杯生きろ」

幻かも分からない流星は、あたしをゆっくり抱きしめた。

「あーー、抱きしめるって難しいなぁ。俺は花恵をちゃんと抱きしめてるつもりなのにな・・。せっかく花恵と光優に会えたのに、こんなに透けちゃってさ・・」

流星は、切なそうに笑った。

「光優を産んでくれてありがとな。花恵、ずっと愛してるから」

流星は、あたしの頭に手を置いた。
そして、優しい笑みを浮かべたと同時に、流星の姿は見えなくなっていた。

あたしは、白い便箋を手に取って中を見てみる。
だけど、そこには何も書かれていなくて真っ白だった。

すると、ちょうど手紙に光が当たった。

「これ・・」

あたしは、急いで手紙を太陽に翳してみた。
そこには、流星の想いが綴られていた。