「冴島さーん。もう一回いきますよ。はい、力んでくださーい」
「んーー・・!!」

何回か繰り返している間に、
「冴島さん、赤ちゃんの頭見えてきましたよー。次の陣痛で一気に赤ちゃん出しますからねー」

この時にあたしは、すでに泣いていた。
痛くて痛くて・・。
だんだん自分の意識が遠のきそうになっていた。

その時だった・・。

「花恵、頑張れ」

そんな声が聞こえてきたんだ。


流星・・?


「はい、陣痛きましたよー。冴島さん、力んでー!」
「んんーー・・!!」

あたしは、最後の力を振り絞って体全身に力を入れた。