「俺と流星さ・・小さい頃からずっと一緒で、家が隣同士だったんだよ」
「カズキも流星と同じアパートだったってこと?」
「あぁ。今は親が家買って別のところに住んでるけど」
「そうだったんだ」
「それで毎日のように遊んでた。流星のほうが俺より1コ上だったけど、そんなの気にしないでさ、俺と仲良くしてくれたんだよ。親の方も流星の親と仲良くて、たまに流星の家族と一緒にご飯食べたりしてた。あの頃はすっげー楽しかったな。だけど、ある日を境に流星の家族が壊れたんだ。アイツの親父さんが働いてた会社が倒産したんだ。親父さん、結構金にも困ってたらしくてさ、ヤバいところから金借りるようになったんだ。それからアイツの母親と親父さんがケンカするようになって、そのたんびにアイツは俺の家に来てた・・。親父さんストレスが溜まって流星にまで手をあげるようになってさ・・。ケンカも酷くなるばかりで、いつも流星の母親の泣いてる声が聞こえてた・・」

あたしは、胸が苦しくなった。

「それで流星に思いもよらないことが起こったんだ・・。確かあれは、雨の日だったよ。その日は流星、俺ん家に泊まっていて朝帰ろうとした時、俺も一緒に行こうと思って部屋を出たんだ。そしたら下から流星の母親の叫び声が聞こえて二人で階段降りて行ったら・・流星の親父さん、車の中で死んでたんだ・・」