もう一度インターホンを押してから、ドアノブに手をかけてみた。

ガチャリ・・

え・・?
ドアが音をたてて開いた。

困惑する中、あたしは部屋の中に入った。


そして、あたしは言葉を失ったんだ・・。


「・・な・に・・こ・れ・・」


かろうじて、あたしは言葉を発した。

だって、あたしの目の前には、家具一つもない・・

だだっ広い部屋だけが残されていたのだから・・。


高校1年生の、まだ少しだけ肌寒い季節の半ば・・春。


あなたは、あたしの前から


突然姿を消した・・。