「あの人は偉い人だから私に何かあったらだめだからまるで腫物を扱うような接し方だったの。だからあそこにはある意味私の居場所がなかった。実の親でさえいつも私の機嫌をうかがっていた。村には当然友達がいなかった。だからこうして美景さんとお話ができてうれしいのよ。」

そう言われて私はうれしかった。

「そういってもらえてうれしいです。もしよかったら時間あるときにでもお相手しますよ。」

「ありがとう。」

「楓。」

さっきの龍さんが仕事を終えたのか私たちのところへやってきた。

楓さんの隣へ行くと無言で座った。

「仕事お疲れ様です。ただいまお茶を入れてきますね。」

楓さんが立ち上がろうとすると

「いや、それは後でいい。」