「そういえば名前をまだ聞いていなかったわね。私は楓と言います。あなたの名前は?」

「私は美景といいます。」

「美景さんね。とてもいい名前ね。」

「ありがとうございます。楓さんのお家は神社の管理人とかのお家なんですか?」

「どうして?」

楓さんが頭をかしげていたので。

「さっきの男性が身に着けているのがそれっぽかったので。」

「まぁ。そんな感じなのかな。あの人は。あの方がいないとあの神社は成り立たないから。」

そんなに偉いひとだったのか。

「それより美景さんはなんで今日一人で神社に来ていたのかしら。若い人が一人で来ているのが珍しくて声をかけたのだけれども。」