『まぁ入りや』
翔の声が聞こえて我に返った私は部屋に入った。



何度か翔の部屋に入ったことはあるが今日ほど緊張した日はなかった。


『奈穂が俺に話とか珍しいやん。どうしたん?』
翔は唐突だった…
内容が内容なだけに急に話し出せるわけもなく…沈黙が続いた。



『恋の相談か?』

「うん…まあ、そんな感じかな」

私は少しずついつも通り話ができるまでになってきた。