休み明けで、
緩んでるの
先生のほうなんじゃ...。
私は、
先生の話に
これ以上
耳を傾けるのは
無駄だと判断し、
朝の読みかけの
本の続きを読もう
と思い、
机の中に手を入れた。
膝の上で、
本を開きかけたその時、
さっきまで、
おかしかった小林先生の
表情が変わった。
先生は、
唇の下に親指を置くと、
ニヤっと笑った。
先生が、
唇の下に手を当てるのは、
何か
秘密を隠している時のクセだ。
そんなクセがあることに
先生は
気づいてないみたいだけどね。
先生は、
手を口元から
パッと離して
こう言った。
「そこで...だ。
君たちに
新しい仲間を紹介しよう。」
...仲間?
「待たせたな。
入ってきていいぞ。」
小林先生がそう言うと、
ドア越しに2つの影がちらついた。
私の前に座ってる
きいちゃんが
後ろを向いて
私に、こっそり言った。
「私たちのクラスに、
2人も転校してくるんだよ。」
へぇー。
一般的に、
複数の転校生が
同時期に転入してくるとなると、
別々のクラスになる
と思っていたのに、
いっきに2人も同じクラスって、
アリなんだなぁー。
「失礼します。」
と言って
軽く頭を下げ
2人の男子が入ってきた。