『『ご馳走様でした』』

たわいのない話をして一緒に食べ終わり、お盆をさげようとした時に猛といつも食べている友達がこっちに向かって来ていた


『よ！藤咲さん、猛〜』


『な、なんだよお前、ニヤニヤしやがって』


『い〜や〜？よかったな藤咲さんと食べれて』


『お前は早く彼女のところいけよ！』


じゃーなといい猛の友達は去っていった


『なに顔赤くしてるのよ』


『別に…』


深くは聞かないようにしようと思いながら、一緒に教室へ戻る

またたわいのない話をしながら

今日の朝のことを忘れかけていた時に


『なっちゃん！』


『え、亮介くん？』


廊下の向こう側から走ってこちらに寄ってくる亮介くんの姿が見えた


『どうしたの？そんなに急いで…みなみは？』


『みなみは教室だよ、俺はなっちゃんに会いたくて来たら、猛と一緒にいてびっくりした』


息を少し整えて




『一緒に食べる相手って猛なの？』




『え？』


少し亮介くんの周りの空気が冷たくなったのを感じた

いつも優しい雰囲気が漂ってくる亮介くんとは思えないほど冷たく痛い雰囲気になった


なぜか言葉が出なくなる



『えっと…その…』


『俺に言えないことなの？』


『そうじゃないけど！だけど…』


貴方のその雰囲気が怖い

鋭く刺してくるその目が怖い


『まーまー落ち着けって亮介。俺が無理に藤咲を誘ったんだよ』


私と亮介くんの間に立ちながら説明をしてくれる猛


『猛が？いつも食べてるあいつらは？』


『あいつら彼女出来たからって俺と昼食食べねぇって言ってきてボッチになったから藤咲を誘ったんだよ』


『ふーん…なっちゃん』


2人の話をドキドキしながら聞いていたら

亮介くんが猛の肩の方から顔を出して


『明日からは俺と食べよ。もちろんみなみも一緒にね』


『え、でも…』