「やっぱり沙絵が作る料理は最高に美味い」
スーツを脱いだ彼は部屋着に着替えて私が作る料理を美味しそうに食べてくれる。
「ありがとう。そう言ってくれると作りがいがあるわ。」
「こんな料理毎日食べれる俺は幸せだな。」
甘い甘い会話。
会社の皆が聞いてたらビックリしてひっくり返るわね。
しかも彼は大手企業の若手エース。
容姿端麗、性格も優しい。
こんな素敵な人が私の夫だなんて分かったら、私を見る目も変わったりして。
「ご飯も食べたし、俺、少し部屋で仕事の残りやってくるから。」
「…うん。分かった。」
少し寂しそうな顔をしてしまったんだろう。
斗真は私の頭を大きな手で優しくポンポンとしてくれた。
「沙絵、仕事終わったら一緒に寝ような。」
私はギュッと斗真を抱きしめた。
私の頬の部分に斗真の胸が当たって心臓の音が聞こえて心地良い。
「うん。待ってるね。」