「あの…私、斗真さんとお付き合いしています。色々お話は伺ってます。」



彼女は私にそう言って真っ直ぐな瞳で私を見た。



「そう。まぁ、だから斗真の妻の私に交際宣言できちゃうんでしょうね。」


私は皮肉たっぷりに梨子に言った。
たぶんすごく嫌なやつに見えたでしょうね。
その言葉に傷ついたのか梨子は涙を流した。


「梨子…とりあえず泣いてると人の目もあるから。タクシーでとりあえず帰ろう。お前も。」

斗真は泣いてる梨子の肩を抱いてタクシーを拾おうと梨子の持っている傘に入り二人でタクシー乗り場に向かった。



…ってかアノ子は梨子で私はお前か…。。
斗真も中々腐ってる。
斗真の傘を持ってきた私、哀れじゃない?
バカみたい。

でも、バカみたいに斗真が好き。
こんな仕打ちされても大好きなの。