「…ごめんなさい…私、斗真さんと…」



「梨子。今その話はここでは…」







彼女が私に何か言おうとしたのを斗真は静かに止めた。
 
仮にも私は妻なのに、よく妻の前で他の女呼び捨てに出来るわね…







「…斗真さん、私ちゃんと奥さんに伝えたいんです…」






背は小柄で髪をきれいにブラウンに染めて、メイクも派手ではないけどナチュラルの中にも華やかさがある。ネイルも薄いピンクをただ塗っているだけであろう、服も品がよく春らしいシフォンのスカートにブラウスをキレイに着こなしていた。




まさしく、そう理想の彼女ってこんな感じなんでしょうね…