朝ごはんを食べてコーヒーを出そうとしたら身支度を全て終えたのだろう、斗真が鞄を持って玄関に向かおうとした。












「え?まだ7時前なのに…」







私の独り言が聞こえたのか、斗真がこちらを一度見た。






「悪いけど、今日は急いでるからもう出る。」





そう言って、それからはこちらを一度も見ずに出て行ってしまった。






「そっか。早いって言ってたけど7時前に出るのはあんまり無かったからな…。ギュしたかったな…」







斗真は早い出勤といっても大体は7時過ぎの出勤だったからこんなに早いのは珍しかった。



いつもならギュッしてもらって行ってらっしゃい出来たのになぁ。。




夜中はもちろん0時過ぎたら触れることすら出来ないので朝のハグは、夜の寂しさを埋める癒やしのひとときだった。