「これから、どうしよう。」
静まり返った病室に、僕の弱い声が響いた。
本当は悩む必要なんて無い。
栞に会いに行けば良い。
それだけなのに。
どうしても躊躇ってしまう。
だって、僕が刺したから。
栞が刺さりに来たとはいえ、僕が僕を刺そうとしたから、こうなったんだ。
でも、こんな弱い自分ではいけない。
これはさっきの看護師に気付かされたこと。
弱いままでは大切な人を守るどころか、自分を傷つけてしまう。
一歩、踏み出さないと。
立ち上がろうとした僕は、頭に激痛が走り、ベッドに倒れてそのまま眠りについた。