そう言って小さなダイヤの指輪を
すすめてくる。



「小さいですが本物のダイヤです。
大量に取り寄せたため通常より
お安くなってますよ」



そうにっこり笑う。



確かにそんなに高くないけど…
雪のイメージじゃない。



「他に何かありませんか?」



「そうですね…でしたらこちらなんか
いかがでしょうか」



今度は少し離れた場所に移動して
1つの指輪をすすめる。



デザインが変わってるシンプルな指輪。



これも違うな…。



そう思って近くを見渡した時目に入った。



小さなハートのストーンが飾られてる
ちょっと太めの指輪。



「手にとって見られますか?」



俺の視線に気付いたのか店員が
そう言う。



「あ、はい」



返事をした俺にケースから指輪を
出して渡してくれた。



…これにしよう。



「これでお願いします」