まぁ、でも確かに…。
香奈さんの子供なら無くはない…。
そうやってみんなが盛り上がってる
時だった。
スタジオに瞳が入ってきたのは。
それに気づいたのは香奈さん。
「あっ!瞳ちゃん!」
車椅子に座り、歌音ちゃんを支えながらも
精一杯腕をのばし瞳を呼ぶ香奈さん。
そんな香奈さんに周りの目を
気にしながらも瞳はゆっくりと
輪に近づいてきた。
それを見てまわりのスタッフたちも
瞳の通る道をあける。
ゆっくりと香奈さんに近づく瞳。
「…なんですか?」
「あたしの赤ちゃん」
じっと赤ちゃんを見つめる瞳。
「抱いてあげて」
その言葉に驚いている瞳。
「…でも…」
「瞳ちゃんもこんなにちっちゃい
赤ちゃんだったんだよねぇ~?」
「…え…」