驚いて咳き込んだ雪の体をさすりながら
高嶋にどなった。
「あぁ~…悪い。それより、雪?
何が食べたい?俺何でも作るぞ」
「別に…」
そう言って雪は俺の方を向いて
横になった。
「雪。
何か食べないと栄養が足らないから…」
「いい。高嶋には関係ない」
そう言いながら布団を顔にかぶせて
ちぢこまった雪。
「はぁ…。おい山村。
キッチン借りるぞ」
「あぁ、お好きに…」
俺のその言葉を聞いて
部屋から出て行く高嶋。
俺も手伝おうかと思って
立ち上がろうとしたとき、
雪が俺の服をつかんだ。
「…雪?」
ちゃんと布団から顔を出した雪は
俺に向かって首をふった。
「…ここにいろってこと?」
うなずく雪。
「ったく…お前おこちゃまだな~」
そう言って雪の頭をなでた。