「雪!?どうしたっ!」



「え…あっ…」



まともにしゃべれない雪。



はっとして雪のおでこに手をあてる。



「すげぇ熱…雪横になろう」



雪を抱きかかえベッドまで連れて行った。



「いつからしんどかった?」



「…撮影…終わったころから…」



「ばかっ!早く言えよ。
とにかく大人しく寝てろ、薬買ってくる」



弱りきってる雪に布団を被せ、
上着を羽織ると家を出た。



バイクに乗り向かったのは近くの
ドラッグストア。



俺バカだから風邪ひかないしな…。



家に風邪薬とかねぇーんだよ。



明日になっても治ってなかったら
おやじのとこ連れてこ。



えっと…風邪薬は…。



あ、あったあった。



棚に並ぶ風邪薬を手に取り、
レジに持っていった。



「いらっしゃいませ…って、お前」