「当たり前だろ?
うちの学校で一番モテるんだぞ?
先生でもあんな娘がほしかった…って
嘆いてる先生だっているし」
おいおい…。
先生ってめちゃくちゃ危ないじゃん。
大丈夫か雪?
「まぁ、心配ないんじゃね?
っていうか、俺はてっきり高嶋と
付き合ってるのかと…」
エレベータから降りて
車に乗り込みながらつぶやいた。
高嶋…。
「高嶋って高嶋徹…」
「あぁ、知ってんのか?」
「入学式の日に宣言された。
雪は俺の女にする!って…」
「はっはっはっ!そりゃそうだ」
「どういう意味だよ」
「あいついっつも山村のこと守ってるぞ?
入学式以来ずっと山村にくっついて
山村に近づく男どもをハエを
追い払うみたいに寄せ付けないし」
なんだそれ?
「まぁ、それはそれでいいけど。
雪に変な虫がつかないなら…」
「でも一番やっかいな虫は
高嶋かもしれないぞ?」
「え?」