アニキの腹を蹴るふりしておどした。



「わかったわかった!
お前を敵にすると何されるかわからん!
お前けんかしないくせに
やたら強いんだよな…ったく」



「分かってんなら口に出すな!」



ったく…。



ってかおせぇな~。



携帯を何度も確認した時。



「光輝~!!」



ん?雪の声…。



「光輝。あれじゃね?ってか…山村?」



アニキが指差す方を見ると窓から
身を乗り出すくらいで手を振っている雪。



「雪!!早く来い!」



「今行く!待ってて!」



そう言って窓からいなくなった。



「あれ?あれ?
光輝、山村と付き合ってんの?」



「いや…まぁそうだけど」



「山村?…たまたまか?」



「何が」



「苗字。同じじゃね?」