学校に到着して門の前にバイクを止めた時
登校中の学生がじろじろ見てきた。



「ありがとう光輝」



≪え…山村さん?≫



≪あっほんとだ!彼氏かな~≫



≪おいっ山村じゃね?≫



≪雪ちゃんじゃん!
彼氏に送ってもらってんの?≫



…周りがうざい。



「なぁ、お前大丈夫か?」



「何が?」



「噂されるぞ?」



「何を?」



「だから!年上の男と
付き合ってるって…」



「何か都合が悪い?」



え?…それは。



「別にいいじゃん。
嘘ついてるわけじゃないもん」



笑顔で答え、ヘルメットを俺に渡した。



「じゃあ行ってくるね」



「はいはい。行ってらっしゃい」