「あの2人は、誰なの?」

私は、こっそりと双子の男の子の右京君に尋ねてみた。
見る感じだと短髪で1番生意気そうな男性と
黒色の長髪で綺麗な顔立ちをした男性だが。

「この方々は、影近様と同じ三忍の曾孫様です。
短髪の方が藤林源助(ふじばやしげんすけ)様。
長髪の方が百地蘭丸(ももちらんまる)様です」

詳しく説明をしてくれた。三忍の!?
なるほど、だからどことなく偉そうなのね。
私は、納得をしていると源助って男が影近に向かって 

「おい、影近。随分と見損なったな。
伊賀の忍びが、他国の王族に負けるなんて
しかも紫帆まで死なせた話じゃないか?
よくそんなんで、他国を連れて帰れたもんだ」と
馬鹿にしたように嫌味を言ってきた。

「うるせぇ!!何も知らないくせに口を挟むな。
それに、ちゃんと1つの任務は、果たしてきた」

「はぁ?果たした?あれでか?
いいようにされて恥ずかしくないのか!?
大体……本当に紅葉様の娘なんか怪しいもんだ」

笑うように言ってきた。
まったく信用していないようだ。
かなり失礼な奴だが……。

「失礼ね……本当に」

「丁度いい。三忍の曾孫なら強いはずだ。
源助と言ったか?
君には、Aチームを担当してもらいたい」

私が文句を言いそうになると陛下は、
気にすることなく2人に指示を出してきた。
陛下!?こんな奴らを仲間にするんですか?
どう見てもやってくれそうには見えないが……。

「はぁっ?誰が信用をしていない貴様の作戦に
乗らないとならねぇーんだよ。俺は、嫌だね」

源助と言う男は、嫌がった。
ほら、やっぱり。
どう考えても協力する気はないようだ。

「ちなみにAチームは、4チームの中でも
特に強い者を固めるつもりだったのだが
嫌なら仕方がないな。
じゃあ……源助は、1番弱いDチークで。
次郎。そう書いておいて」

「は、はい。」