「ルチア。探ってきたぞ!」
「あぁ、なら始めるか」
えっ?何を……?
私は、不思議にしているとリュウ様と陛下は、
近くの家を借りて周りを集めると何やら
話し合いを始めた。
「いいか?この前は、このルートで来た。
だとしたら次は、最速かつ襲撃の事も考えて
こっちのルートを通るはずだ!」
陛下は、リュウ様と影近が探った情報を元に
地図を広げて次の襲撃ルートを割り出した。
忍び達は、それを聞くがそれが正しいのかと
首を傾げていた。
「しかし、本当にその道を通るのだろうか?」
「調べてみたけど、そのルートの方が最速に行けたよ!
それに狙うのは、互角に殺り合える伊賀が相手。
警戒をしていると考えても同じ道を通るとは、
考えられない。本気で襲撃を狙うなら
間違いなくそこだろうね」
疑う忍びに対してリュウ様は、そう話した。
確かに。普通に考えても警戒されるような道は、
避けるだろう。私が敵ならそうするわね。
「いいか?そうなると……まず狙うのは、ココだ。
ココに甲賀が来たら我々は、グループに別れて
一気に挟み撃ちにする。いくら甲賀でも
挟み撃ちにして攻撃をされれば太刀打ちが
出来ないだろう。俺らの兵も船から呼んで協力させる。
別れるグループは、4グループ。
強者を中心に固める。いいな?」
陛下が作戦を言い渡すと周りは、それに賛同する。
す、凄い……伊賀の忍び達をまとめ始めた。
陛下の指揮能力の高さに驚かされた。
一気に士気を上げていく。
するとそれを割り込むように誰かが入ってきた。
影近や国王陛下と同じぐらいの年の男性2人だった。
私は、思わず警戒した。伊賀の忍びか?
「おいおい。名高い伊賀の忍びが
何、余所の王族なんかに指揮を取られているんだよ?
情けない奴らだな」
「まったく。恥を知らんとはな……」
「源!?それに蘭丸まで!!」
影近達は、驚いた表情をしていた。
もしかして知り合いだろうか?
何だか嫌味そうな2人だけど……。