祖父は、ニヤリと笑いながらそう言ってきた。
試す気なのだろう……私の実力を。
迷ったが修得が出来れば今後の陛下を守るのに
役に立つだろう。

「その秘伝の術を教えて下さい」

私は、習う決心をした。
そして私は、秘伝の術を習うことになった。
そのために術の基本……忍術を学んだ。
他にも伊賀の事を勉強した。

「えっ?あの老人2人ってそんなに強かったの!?」

確かに迫力のあるし怖そうだけど……。
私は、体術の練習をしながら
双子の男の子達に教えてもらっていた。

「老人って失礼ですよ。あの方々は、
百地丹波(ももちたんば)様と藤林長門守(ふじばやしながとのかみ)様です。
半蔵様を始め伊賀の伝説の三忍と言われた
凄い方々なんです」

「権力も長の半蔵様と同じぐらいありますし
その実力も未だに絶大とか。
だからあまり失礼のないようにして下さい」

伝説の三忍術か……我が国では、
大臣みたいなものかしら?
不思議に思いながら周りを見渡すと陛下は、
遠くの方で伊賀の人達に囲まれていた。

うん?もしかして
何かトラブルでも遭ったのだろうか!?
私は慌てて体術の練習を止めてそちらに向かった。

「ルチア殿。頼まれた地図を持ってきたぞ」

「ルチア様。遊ぼー」

「ルチア様。頼まれたお菓子と料理の作り方と
生地は、これでいいかしら?」

「おーありがとう。
ほら、今作業中だから後でな」

陛下は、そう言いながら
復興作業の手伝いをしていた。……もう馴染んでいる。
いつの間にか伊賀の住人と仲良くなっていた。
相変わらずコミュニケーション能力の高い
陛下に驚かされてしまった。
すると山からリュウ様と影近が相談をしながら現れた。