そうだ。ジョンの言う通りだ。
人がたくさん集まればその分、忍びも
紛れ込みやすくなってしまう。
それに、もし他の王族の方に何かあったら
それこそ責任問題だ。
気を引き締めてパーティーが無事に
終わるように心がけないと……。
私は、意気込んでいると陛下が
「そういえば、アイリス。
お前に1つ確認をしておきたい事があるんだが」
「はい。何でしょうか?」
「アイリスは、俺の専属メイドで騎士だよな?
ってことは、パーティーの時も俺のそばにずっと
居る訳だよな?」
「はい。そうですが……?」
陛下は、一体何を言いたいのだろうか?
そばで待機しているのは、当たり前のことだし
わざわざ確認することだろうか?
すると陛下は、パアッと表情が明るくなる。
「だよな、だよな。じゃあ、早速
アイリス用のドレスを製作しないと」
……はい?えっ何で?
騎士としての待機していることが
ドレス作りに何の関係があるのだろうか?
「それと私のドレスと何か関係があるのですか?
私は、ドレスなんて着ませんよ?」
騎士なんだから騎士の服に
決まっているじゃない。それが正装だし。
「何を言っているんだ!!
俺のそばに居るのならドレスに決まっているだろ!?
パーティーなんだぞ」
いや、パーティーだろうがそうではなかろうが
私には、関係の無いことだ。それにドレスなんか
着たら、いざとなったら動けないじゃないのよ!?
「いや、無理ですから。
騎士の正装は、騎士服なので」
「ダメだ、ダメだ。パーティーの時は、ドレスだ!
俺がデザインしたドレスを着たところを見たい。
もう何枚かデザインだって描いているんだぞ!」