あぁっ……そうですか。
何だか国王陛下のやることに呆れるやら
口が塞がらないやら……。

「ほら。アイリス。
暇ならお前も手伝え。早く終わらないぞ」

「あ、はい。」

何故だか私まで畑仕事をするはめになってしまった。
畑仕事は、孤児院で慣れているけど……。
畑を耕した後にサツマイモの苗を植えていると
執事のジョンが慌ててこちらに来た。

「ルチア様。また畑仕事なんかして
早く自分の仕事に戻って下さい」

「これだって立派な仕事だ!」

「それは、趣味の一環でしょう。
あなたの仕事は、他にもたくさんあるのですから 
それを終わらせてからにして下さい」

当たり前だがジョンに叱られると
陛下は、不満そうに頬を膨らませていた。

「国王の仕事ってひたすら書類を見て
サインをする事ばかりじゃん。
俺……あんな退屈な仕事なんか嫌だ。それなら
畑仕事をしていた方がマシだ!」

「いくら退屈でもそれか国王陛下としての
仕事なんです。いいから。
さっさと片付けて戻って下さい」

「チェッ……」

執事のジョンに叱られて渋々言う事を聞く陛下だった。
どちらか上なのか分かったものではない。
片付けて部屋に戻ると国王陛下は、渋々と
書類の仕事をしていた。すると
騎士の1人が私達の前に慌てて入ってきた。

「ルチア様。大変です!!」

「どうした?何かあったのか?」

「それが我々が捜していたリアーナって女ですが
遺体として発見されました!」